日本瓦に関する情報を記載していますので、参考下さい。

カワラから、いぶし和瓦への葺き替え

伏見区の現場で先日、スレート系の屋根材(通称 カワラ○)から、いぶしの和瓦へ葺き直しを施工させていただきました。スレート系の前の屋根材は、今回葺き直しをしたのと同じ「いぶしの和瓦」だったのです。このスレート系の屋根材に葺き直されたのは、今から約12年前。阪神大震災以降、軽量の屋根材でないと家の耐震性が悪いという根拠のない風潮が出回っていた頃です。なぜ、たった12年程度で、また葺き直しをしなければいけなかったのか?……。

それは、写真の通り、ひび割れが見受けられ、そこから水が入り込み、苔が付き出していたからです。このままでは、いずれ雨漏りになるだろうと思われた御主人が当社に御相談に来られたというわけです。

この商品は、大手有名メーカーが製造し、阪神大震災以降、コマーシャルなども打って出たこともあって、各業者(工務店やホームセンターなど)が積極的に販売を行った商品です。当社は、こういう流行的な屋根材を好ましく思っていませんでしたので、お客様にも勧めなかったのですが、一部の取引先からの強い要望もあり、少しは取り扱ったことがあります。しかしながら、その後5~6年程度で、一部の顧客からひび割れがあるというクレームが入りだしました。当時は、この商品の製造メーカーも、商品不良として無償で葺き替えてくれましたが、その後、少し経って、結局、この商品は製造中止となりました。今でも、多くの家にこの屋根材が葺かれていますが、恐らく、この写真と同じような状態ではないかと思います。建築資材も時代と共に変化しつつありますが、新しい商品に安易に飛びつくとこのような悲惨な結果になることがあります。ですから、家の建築資材は短期的な消耗品のようなものであってはならないと思います。今後、何十年も生活していくわけですから、耐久性のある建材を見極めることが大切です。一時的に流行しているからといって、また、軽量だからといって、あるいは安価だから、工務店が勧めるからなどと安易に飛びつくと、こういう残念な結果になってしまうことがありますので本当に注意が必要だと思います。そのためには、本当に商品のことを分かっている業者を選別しなければいけないと思います。

※ひび割れがあり、苔が付いている状態

 

 

 

 

 

 

※葺き替え前の状態     BEFORE

※和瓦に葺き替え   AFTER

 

 

 

金属屋根からいぶし和瓦への葺き替え
香川県のうどん店。建設時のコストダウンで金属屋根になったが、湯を沸かす湿気で店内は暑く、結露で化粧野地板も変色してきたため、リフォームすることに……。
リフォームにおける主な仕様は、透湿系の下葺き材を使い、日本瓦に葺き替えた。
すると、効果はてきめんに現れた。
結露は解消し、冷暖房費も大幅削減となり、今では、うどん店から“いぶし瓦”の効果に喜ばれている。
その後、このことが広まり、今では瓦への問い合わせが増えているとのこと。

 

 

高い棟には意味がある
瓦葺きの意匠には、デザイン性云々の評価もありますが、実は、その意匠の背景には、長年の様々な工法を試行錯誤しながら培われた職人の経験から生じた自然災害から屋根を守るための技術が施されているのです。
そして、最新の学術的な実験や研究によっても、そのことが証明され始めています。
例えば、高い棟なども「周りの屋根よりも高い棟を積みたい」、などといった見栄から、施工されることもあるようですが、実は、高い棟には、「風の流れを変え、屋根全体に与える風の負荷を軽減する」という効果があるのです。
「重い屋根は災害に弱い」という短絡的な見方ではなく、「なぜ、このような意匠が成されているのか」という背景を知ることによって、建築方法の意味を理解していただきたいと思います。
<参考>  http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2008-03-27

 

 

カラーベストからいぶし瓦へ

京都府宇治市の築15年の某居宅。近年、カラーベストに所々破損が生じ、ご主人自らが、シリコンを塗布し補修されてましたが、埒が明かないため、葺き替えることに。現状と同じ、カラーベストにすると、また、15年後には屋根工事が生じ、60代という年齢を考慮し、屋根の工事は今度が最後に…。そういう思いで、耐用年数が長期間である“いぶし瓦”にされました。カラーベストからいぶし瓦にすると、重量的な負荷の懸念もありましたが、何人かの大工に相談した結果、大丈夫ということでした。近年は、土を入れないことが多く、重量的にも相当軽減されているため、通常の建築仕様の建物であれば、問題が生じることはまずありません。

いぶし瓦に葺き替えるに際して、野地板をコンパネ(構造用合板)から無垢の杉板に換えられたため、通気性や断熱性、さらには耐久性等も一層促進されるはずです。

建築時における屋根材に関しては、工務店も施主様も、あまり関心を持たないし、また知らない方が多くおられます。どちらかというとインテリア、内装、キッチン周りなどには気をつけられているようですが…。

でも、10年、15年立つと、屋根にほころびが生じてきて、初めて、耐用年数の長い屋根材を選択しておけばよかった、と気づかれるようです。10~15年程度で葺き替えをするよりも、建築時に耐用年数の長い焼き物の瓦を選択しておく方が、本当は経済的なのです。

 

いぶし瓦に葺き変えられた写真           ※葺き替え前はカラーベストでした

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